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Ryzen Embedded V2000が発表!Zen2採用、8コア16スレッドの組み込み式プロセッサ!市販品もあるよ!

 こんにちは、トツカです


AMDから新しいプロセッサが発表されました

といってもデスクトップ向けではなく、組み込み向けの「Ryzen Embedded」です

しかし魅力的なスペックを持っていること、市販製品も存在することから是非ご紹介したいと思い記事にしました




今回発表されたのは

・AMD Ryzen Embedded V2748

・AMD Ryzen Embedded V2546

・AMD Ryzen Embedded V2718

・AMD Ryzen Embedded V2516

の4モデルです


コア数/スレッド数標準クロックブーストクロックiGPUコア数iGPU最大クロック最大同時出力画面数L2キャッシュTDP
V27488C/16T2.9GHz4.25GHz71.6GHz44MB35-54W
V25466C/12T3.0GHz3.95GHz61.5GHz43MB35-54W
V27188C/16T1.7GHz4.15GHz71.6GHz44MB10-25W
V25166C/12T2.1GHz3.95GHz61.5GHz43MB10-25W


数字の百の位が「7」、一の位が「8」となっている2つのモデルは8コア16スレッド、

数字の百の位が「5」、一の位が「6」となっている2つのモデルは6コア12スレッド

となっています

イメージとして百の位の数字がRyzen 7の「7」やRyzen 5の「5」を表し、

一の位の「8」や「6」はコア数を表しているようです


また、数字の十の位が「4」となっている製品はTDP 35-54W、

数字の十の位が「1」となっている製品はTDP 10-25W

とされています




今回のRyzen Embedded V2000シリーズにおいて何より注目すべきポイントは

CPUの製造プロセスが7nmの「Zen2」である点です

これはデスクトップ用のRyzen 3000シリーズやラップトップ用のRyzen 4000シリーズと同じ製造プロセスで、

AMD RyzenがIntel Coreに負けないようなシングルコア性能を手にしたことでゲームやオフィス用途での性能が大きく上がったという大事なプロセスでもあります


前モデルのRyzen Embedded V1000/R1000シリーズは14nmの「Zen」プロセスで製造されているため、Ryzen Embedded V2000シリーズに替えると性能が大きく伸びることが期待できます


また、Ryzen Embedded V2000シリーズではコア数が最大で8、最小でも6になっています

V1000/R1000シリーズでの最大コア数が4だったことを考えると、こちらも大きなポイントと言えます


このCPU性能の高さは、Core i7 10710UやCore i7 9750Hとの比較でアピールされています






Ryzen Embedded V2000シリーズにはiGPU(内蔵グラフィック)としてRadeon Graphicsが搭載されています

AMDのiGPUは基本的にIntelのものより性能が良く、Ryzen Embedded V2000搭載のものも一定以上のものを期待できます

Ryzen Embedded V1000/R1000のiGPUに比べてiGPUのコア数が減少していますがクロックは上昇しており、全体としてグラフィックの処理性能は大きく変わっていないと言えます


「iGPUのコア数を減らしてクロック数を上げる」という手法はラップトップ用のRyzen 4000シリーズでも採用されています


Ryzen Embedded V2000シリーズはこれまでのRyzen Embeddedと同様に

「AMD Memory Guard」などのセキュリティ機能に対応していることも述べられています




そしてお待ちかねのRyzen Embedded V2000シリーズ搭載製品ですが、

 Asrock Industrialからはすでに発売されることが決定している機種があります

エルミタージュ秋葉原の記事を貼っておくので良ければチェックしてみてください


また、SapphireはRyzen Embedded V2000シリーズを搭載したミニPCを作ることに意欲的なようです

個人的にも大好きな企業なので、SapphireからRyzen Embedded V2000シリーズ搭載ミニPCが出たらレビューするつもりです




(画像はAMDプレスリリースより)

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